どうも、きゃわ@icosoyamaです。
以前「カラオケで声量がありすぎる人は注意しましょう」という記事を書いたのですが、声量とはそもそも何なのかについての説明が抜けていたのでこの記事で解説していければと思います。
私は趣味で歌のトレーニングを10年以上行っていまして、普通の人よりは多少声についての知識がありますので、宜しければ参考にしてみて下さい。
声量は息の量ではないです。声の密度のことです
勘違いしがちな考えとして「声量=息の量」と考えてしまう人もいるかもしれません。断言しておきますが声量は息の量ではないです。
たくさん息を吐いたからと言って声量が上がるわけではないんですよ。
自分の声を録音したことがある人は分かるかもしれませんが、たくさん息を吐いたら単純に音が割れるだけなんですよ。しかもたくさん息を吐いてしまうと、声というより息の成分が多くなってしまって声として目立たなくなってしまうんですよね。
声量とは漢字の通り声の量のことを指します。つまり声の密度を上げて声の量を上げることで、声量をアップさせることができるのです。
息をたくさん吐けば声量が上がるというのは、7割間違いです
「息の量と声の量って何が違うんだろう?」と疑問に思った方は、割と声量とはなんなのかの答えに近づいていると思います。
例えば声を出さずに「ハァーーーーーーーーーーーーーーーー」息だけを吐くのが息の量で、「アーーーーーーーーーーーーーーーーーー」と声のボリュームだけを上げることが声量を上げるということなのです。
まだ表現が分かりづらいと思うのですが、歌っている時に声量を上げようと思って息をたくさん吐くという行為は、単に息を吐いているだけで声のボリュームを上げているわけではないのです。
ですがたくさん息を吐くと声量が上がるのもまた事実なのです。
ただ上記の場合、声量が上がるといっても声の量が増えているわけではないので、息をたくさん吐くことで単純に息の量でむりやり声を前に出して目立たせているだけなのです。
試せる環境があればやってみて欲しいのですが、息をたくさん吐いて歌ってみると声よりも息がマイクに入ってしまい、録音した音源を聞いてみたら息っぽい声で全く強い声じゃなかったなんてことはよくあります。
声量アップのために意識するのは息を吐くことではなく、声を出すことです
みなさん声を出す時って何か意識していますかね?
おそらくほとんどの人は意識して声を出さないと思うのです。ただ自分の声って客観的に聞いてみると、結構変な声に聞こえるんですよね。詳しく説明はしませんが、スマホなどで録音した声が普段みなさんが出している声で間違いないです。自分で聞いている自分の声というのは、体内で響いた声を自分の声とし聞いてしまっているので、ある程度響いた声に聞こえるのです。
私は歌の動画をYouTubeに投稿しているので、歌の録音をするのですが、プロの歌手の声と自分の声ってやっぱり全然違うんですよね。
具体的に説明するとプロの声は声に密度があるので後ろのギターやらドラムやらの楽器に埋もれないんですよ。ですが私のような少し歌える素人ですと、録音した時の声が若干埋もれてしまうんですよね。今でこそなんとか目立つような声を出せるようになりましたが、録音したての頃は声が全く前に出なくてものすごく苦労しました。
私自身ずっとたくさん息を吐けばプロのような声が出せると思っていた時期があったのですが、それは完全に間違いでして、息ではなく本当なのはきちんと声を出すことだったのです。
息っぽい声の人は声量が出しづらいです
元々声質が息っぽい人っていますよね。言葉で説明するのは難しいですが、悪く言うと声がスカスカな人です。
息っぽい声で例えばお店で店員さんを呼んでも気づいてもらえない人は、声の成分が圧倒的に足りていないのだと思います。
声の成分を増やす方法はこの後説明するのですが、息っぽい声でも声優さんはめちゃくちゃ声が通りますよね。私は声優さんに一時期熱中していたので、息っぽい声優さんというと花澤香菜さんや能登麻美子さんが思い浮かぶのですが、彼女たちの声は息っぽさも残しつつちゃんと通る声をしています。
もし上記の声優さんをご存じない方はすいません。もし興味があればYouTubeなどで検索してみて下さい。
話を戻しますが、元々息っぽい声でも声の成分を増やして声量を出すことはできるのです。もちろん声優さんは声のプロなので、トレーニングを日々行っていると思いますが、私たち一般人でも普通に会話していく中で声を鍛えることはできるのです。
声の密度は声の響かせ方によって変化する
ここからは声量を今よりも出す方法について説明していきます。
まず声量を増やすには声の密度を高めなければなりません。少し詳しく説明すると私たちが普段出している「声」は、実は声だけではなく「声+息」で構成されています。つまり声を息で押し出して外に吐き出しているイメージです。
声量を増やすには声の密度を高めると言いましたが、声を出すためには必ず息で押し出してやる必要があるので、最低限の息の量は必要です。
そして声の密度を高めるには、声の密集地点を作る必要があるのです。
基本は声を喉に響かせておけば問題ないです
声の密集地点として一番重要な場所は喉です。
喉といってもなかなか響かせる場所がイメージしづらいという人は、首に声を密集させるイメージをすると良いです。
首って円形ですよね。円形の円の中に声を乱反射させるイメージが適切かもしれません。もう少し噛み砕いて言うと、トンネルの中に自分が入って大きな声を出すとめちゃくちゃ響きますよね。あのトンネルが首だと思って声を響かせてみて下さい。
声が喉に響いていれば口や鼻に自然に響くようになります
実は声を響かせる場所は喉以外にも口と鼻があるのです。
これは完全に私の経験なのですが、喉にさえ響かせてしまえばおそらく口と鼻への響きは気にする必要がありません。なぜかというと音が高くになるにつれて口そして鼻へと響きを上げてやるのが理想と言われているのですが、喉にしっかりと声が響いていると、音が上がった時に自然に口や鼻に響きが流れていくからです。
上記は私の体感なので言葉で説明するのは難しいのですが、喉の響きを十分に保ってやれば声を出した時に、そのままその十分な響きが口や鼻に流れていってくれるんですよね。
声帯に一番近い喉の響きを強くすることで声量がアップします
ということは喉の響きを強化することが、声量アップの秘訣なのです。
声の成分を増やすというのは声帯から出た声を響きで増幅するということです。
参考:プロの歌手は話し声と歌声の息の量が変わらないそうです
以前「歌手になりたいなら1冊は持っておきたいおすすめ参考書」という記事で紹介した本に、プロの歌手は話し声と歌声の息の量がほとんど変わらないという記述がありました。
私は歌のトレーニングを10年以上続けているので、体感で確かに話す時と歌う時の息の量がほとんど変わらないということは実感できます。
歌のトレーニングをしていると「大声=通る声」ではないということが身に染みて分かるのです。大声というのは単に息の量をたくさん吐いているだけで、声の密度が高い訳ではないのです。
上記から察するにプロの歌手や声の仕事をしている人は、声をとことん磨き上げているのだと思います。
よって声量とは息の量で上下するものではないです
最後に結論になりますが、ここまで読んでいただいた方でしたら「声量=息の量」ではないということが理解できていると思います。
声を出すうえで息とは、あくまでも声を外に吐き出す役割でして息の量をたくさんにしたからといって、大きな声や通る声になる訳ではないのです。
声量をアップしたいのであれば、声の密度を高めることを最優先に考えてみて下さい。