どうも、きゃわ@icosoyamaです。私はIT業界に2年程いたことがあり客先常駐のエンジニアとして働いていたのですが、個人的に客先常駐はおすすめできないですね。
客先常駐というのは、お客さん先で作業するいわば派遣社員みたいなものなのですが、社内で仕事をする訳ではないので基本的に周りの人たちはお客さんか、もしくは他社の社員さんなのです。
私は2年で客先常駐からは身を引いたのですが、これから客先常駐のつらいところについて詳しく説明していきますね。
客先常駐では基本的に周りに味方はいません
客先常駐では基本的に味方はいないと思った方が良いです。
例えば同じ社内の人と一緒の現場に入るとかであれば、ある程度味方になってくれるとは思いますが、基本的に他の周りの人たちは味方ではないのです。
味方ではないと言ったのは、決して敵でもないんですよね。たまに本当に敵のような嫌な人もいるのですが、客先常駐では色々な会社の人たちが集まって仕事をするので、関係する業務以外は無干渉みたいなところがあります。
私は客先に一人で配属された時があるのですが、分からないところがあってもなかなか聞けないですし、頼れる人が誰もいなかったので地獄でしたね。
お客さんの手足となって働きます
ぶっちゃけますが客先常駐は完全にお客さんの奴隷ですよ。
基本的に無茶な要求も呑まざるを得ないですし、お客さんがやれと言ったことは夜遅くまで残業しようがやらなくてはいけないのです。
例えば現場に合流したばかりだろうが、新システムの検討資料を作ってとお客さんに言われれば、既存のシステムを全く知らないのにも関わらず、新システムの検討資料を作らなければならないんですよ。
上記は私が客先常駐の現場に入っていた時に実際に起こった出来事でして、私ではなかったのですが、新しく現場に合流してきた全く既存のシステムを知らない人に、新システムの検討資料を作成させるという無茶ぶりをしてたんですよね。
そんなこともあってか私は辞めてしまったのですが、客先常駐では確実にお客さんからの無茶振りが飛んできます。お客さんに振り回されるのが嫌な人は、絶対に客先常駐はやめた方が良いですね。
社内の人間も味方とは限らない
おそらく同じ現場に入っている社内の人であれば、頼りにできると思うのですが、社内の営業の人間は注意した方が良いですね。
同じ現場に入って仕事をしているエンジニア同士であれば、お互い現場のつらいところを分かっているので割と協力し合えるんですよ。ですが同じ社内の人でも営業の人にあまり期待するのはやめた方が良いですよ。
というのも客先常駐って、退場する時が結構面倒だしトラブルになりやすいんですよ。私も現場を退場する時に結局2ヶ月も掛かってしまったのですが、お客さんとの契約ですぐには退場できないとか営業から言われるんですよね。
当時の話は「SESバックレようとしたら失敗したんですけど【契約期間とか知らん】」に書いてあるのですが、客先常駐の仕事って別に私個人がお客さんの企業と直接契約を結んでいる訳ではありません。
契約を結んでいるのは、私が所属している会社とお客さんの会社です。なので例えば私が今から2週間後に会社を退職しますと言えば、会社の規則とかは関係なく法律的には退職できるんですよ。
ただ客先常駐の案件に入っていると、おそらく2週間で抜けるのは現実的に無理なんですよね。というのも現場を抜けるにしても自分の作業を誰かに引き継いでもらわなければいけないので、引継ぎの作業に通常2~3週間掛かります。
引継ぎだけであれば2週間で出来そうですが、SES契約など会社間で契約を結んでいると自社から来月まで契約が残っているからそこまでは勤務してくれとか営業から言われるんですよね。
ぶっちゃけ自分が参加している案件の契約書なんて、おそらくほとんどのエンジニアが見たことないと思います。
見たことのない契約書が1~2ヶ月ペースで自分の知らないところで更新されているんですよ。ちょっと怖くないですかね。
契約が残っているのにエンジニアに途中退場されては営業としては取引先に迷惑が掛かるのでエンジニアを引き留める訳ですが、ほとんどの場合はエンジニアがその契約を守る義務はないです。
だって会社対会社の契約で私たち個人は絡んでいないですからね。
おそらく客先常駐だと退場する時が一番面倒なのです。入場の時は皆人員が増えるので喜んでくれるのですが、退場する時に喜んでくれる人って当たり前ですがほとんどいないです。
個人的な都合で現場を退場する場合、お客さんとエンジニアで直接退場の交渉をすることはないと思いますが、確実に自社の営業からは引き留められたり、嫌味を言われたりすると思います。
ですが営業の営業トークに乗せられてはいけませんよ。エンジニアは横のつながりは持っておいた方が良いですが、他の部署の人って当たり前ですが自分たちの都合の良いように仕事を進めようとするので、少しでも食い違うところがあれば必ず突っ込んでいった方が良いです。
客先常駐では調整能力が必須です
これだけ客先常駐をディスってきましたが、エンジニアとしての経験を積みたくてどうしても客先常駐をやるのであれば、私から少しだけ助言をできればと思います。
まず客先常駐ではお客さん先で仕事をするので、絶対的にコミュニケーション能力が必要なんです。エンジニアというとPCをカタカタいじっているだけと思う方もいるかもですが、エンジニアに一番必要なのは的確なコミュニケーション能力です。
コミュニケーション能力といっても、別に現場の人と仲良くする能力とかではなくて、質問されたらちゃんと答えられるとか不明点をちゃんとお客さんに聞ける能力のことです。
おそらくエンジニアになりたての頃だと、仕事が終わらなくて期日を調整する必要がある場面にも出くわすと思います。
そういった時にきちんと今の作業の進捗がどのくらいで、後どのくらい日数をもらえば仕事を完了できるかなど、全て自分でやらなければならないのです。
ですので客先常駐に限ったことではありませんが、お客さん先で作業しているからこそ、客先常駐のエンジニアにはとりわけ調整能力が必要となってくるのです。
おそらくコミュ障に客先常駐は100%無理な理由
そして申し訳ありませんが、コミュニケーションが上手く取れない人には客先常駐は絶対無理です。断言しますが、お客さんと打ち合わせで上手く話せない人や、作業の調整などができない人に客先常駐は向いていません。
私が客先常駐のエンジニアが嫌になったのは正に上記の理由でして、私はコミュ障なので基本的にあまり人と話したくないんですよ。ですがお客さんは作業の進捗をしつこく聞いてくる訳です。そういった時にきちんと連絡するのが億劫でない人は問題ないと思うのですが、私は自分の作業を中断させられるのが本当に鬱陶しいと思ってしまうタイプの人間なので、一々お客さんに連絡するのが面倒になったので客先常駐が嫌になってしまったんです。
上記のような考えが当てはまる人でで客先常駐のエンジニアを考えている人は、注意した方が良いです。
自社とお客さんの間で板挟みになるので結構面倒です
客先常駐のエンジニアでは仕事以外にも面倒なことがあるんですよね。
例えば自社のイベントがある時とかって、基本的には客先常駐のエンジニアは所属している会社の人間なので、そのエンジニアの所属企業のイベントに参加する訳ですが、一々お客さんに許可を取らなければいけないんですよ。
会社の総会があるのでこの日は定時の1時間前に上がりますなどと、一々客先に確認する必要があるんですね。年に一度のイベントとかであれば別に良いのですが、有給とかも自社だけでなく客先にも許可を取る必要があるんですよね。
当たり前ですが、客先が忙しいのに自分は違う会社の人間だから関係ないなどとは言えないので、有給を取るのにも結構気を遣うんですよ。
自社で普通に仕事をしていれば、一々お客さんに有給を取っていいかどうかなんて確認する必要ないのです。
客先常駐ってただ客先で作業すれば良いというものではなくて、仕事以外にも面倒なことがたくさんあります。そういった面倒なことが嫌だと思う人は、客先常駐には向いていないと思うのです。