考える男性

警備員のことを使えないと思っている人が勘違いしてそうなこと

考える男性

どうも、きゃわです。

私は施設警備員として3年間働いていたことがあります。

私が警備員として働き始めるまでは警備員の仕事をあまり理解していなかったのですが、実際に警備員の仕事をしてみると結構警備員ができる事って限られているんですよね

お客さんから良くもらうクレームとして多いのは、「こちらが困っているのに警備員は見ているだけ」とか「事案が起きても警備員は何もしてくれない」というものです。

上記のクレームはお客さんからしたら何もしてくれない警備員への苛立ちだと思うのですが、警備員として働いたことのある立場から言わせてもらうと、ケースバイケースかなと思います。

その辺について少し深堀していこうと思います。

そもそも警備員には相手を強制させる権限はない

無線をする警備員

ルール違反があった場合には注意するのが警備員の仕事ですが、ぶっちゃけ警備員に相手の行動を制限させる権限ってないんですよね

明らかな犯罪行為であれば現行犯逮捕できますが、法律に抵触しない行為を止めさせるのは結構難しいんです。

警備員は犯罪行為でもない限り相手にお願いする事しかできない

例えば万引きの現行犯ですとか暴行現場を目撃したとかであれば、一般人でも現行犯逮捕できる権利がありますので、警備員は法律の下に犯人を逮捕できます。

ですが禁煙エリアでタバコを吸っている人とか撮影禁止エリアで撮影行為をしている人などは、別に犯罪行為をしている訳では無いですよね。ルール違反をしている人たちに対しては、警備員はなかなか強気に出れないのです。

ですのでルール違反をしている人たちに注意する時には、必ずお願いする形で違反行為を止めてもらうんですよね

ルール違反を注意する時には施設管理権の下に実施されます

警備員には相手の行動を制限する権限はないと言いましたが、通常施設管理権というものがあります。

施設管理権とは敷地内に撮影禁止エリア禁煙エリアを設けることです。ただ施設管理権は法律に反しない限りで相手の行動を制限できる権利なんですよね。ルール違反を注意する時には施設管理権を行使しているのです。

注意はできるが強気に出るとクレームになるのでお願いする形が多いです

施設管理権を行使して注意はできますが、例えば撮影禁止エリアで撮影している人がいたとして、「ここは撮影禁止です」とぶっきらぼうに言うとかなりの確率でトラブルになりますね。

というのもそもそもお客さんはその場所が撮影禁止エリアかどうかを把握していない可能性もあるので、注意する時にはまず状況を確認する必要があるんですよね。

新人の警備員とかだと「ここは撮影禁止です」と言いたくなってしまうのですが、クレームになる可能性があるため、ほとんどの場合は「申し訳ありません。こちらは撮影禁止エリアとなっていますが、撮影の許可などは取っていますでしょうか?」のようにまず相手を気にかけてやる必要があるのです。

施設管理権があるとはいっても相手はお客様なので、そこまで強気に出る事ができないのが警備員の現状なのです

警備会社が一番恐れているのはクレームです

インタビューを受ける人

どの警備会社でも同じだと思いますが、警備会社が一番恐れているのは契約先からのクレームです。

例えば一般客から契約先に直接「警備員の態度が悪い」とか「警備員が寝ていた」などのクレームが入ると最悪の場合、契約解除になる可能性があります。

私が勤めていた会社でもクレームにはとても敏感で仕事をちゃんとこなすことも重要でしたが、どちらかというとお客さんからクレームをもらわないために仕事をするみたいは側面がありましたね。

警備会社も商売ですからある程度契約先の意向に従わざるを得ないのです。

対応外の業務であってもクレームをもらわないために対応せざるを得ないのが警備員の辛いところ

私も何回経験がありますが施設警備員をやっているとやらなくてもいいことまでやらなくてはいけない時があります。

例えば施設外で寝ている浮浪者がいると一般客から通報があった場合などですね。施設の敷地ってかなり細かく分けられていまして、少しでも敷地から出ていると当たり前ですが施設内でしか動けない警備員では対処の仕様がないんですよ。

ただ一般客にはそんなことは分からないので、どうしても対応せざるを得ないんですよね。

対応するといってもぶっちゃけ注意とかはできないです。施設外での違反行為に無関係の警備員が出しゃばるわけには行きませんからね。

おそらくですが上記のような場合に「警備員は何もしてくれない」などのクレームが発生するのではないかと思います。

個人的には施設外の事案についてはそもそも対応する必要はないと思うのですが、警備員が何もしないというのはどうしてもクレームになりやすいのでとりあえず様子だけ見に行ったり公道などであれば警察に通報したりするわけです。

何かして欲しいというお客さんの気持ちもわかるのですが、施設外のことに関して警備員は責任を持てないので対応のしようがないのです。

敷地外だと警備員にできることは何もない

ぶっちゃけ敷地外の警備員は一般人と変わらないと思ってください。確かに制服を着ているので何か権利を持っていそうに思えるかもですが、敷地を出てしまえば一般客と変わらないので一般客ができる事しか警備員もできないのです。

敷地内か敷地外かを一般の人が見分けるのは難しいですが、警備員に声をかける時はなるべく敷地内かどうかを考えて声をかけてもらえると、警備員とのやり取りで嫌な思いをしなくて済むかもしれません。

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